2025.10.22
私のこと2012年1月からは、福山医療センターで手術室を中心に勤務しました。
そこで出会った先生の考え方が、今も私の仕事人としての指針になっています。
「基本に忠実に、臨機応変に」
「周囲に流されず、常に正しいことを選択する」
「挑戦の回数が人を成長させる」
仕事が変わっても、この言葉を胸に、“あの先生ならどう考えるか”を自分に問い続けています。
また、他の診療科の先生方や手術室・集中治療室の看護師、臨床工学技士の方々とのチーム医療を通して、「人と協力する力」や「チームで動くことの大切さ」を学びました。
医療に関わるすべての人が「患者さんを良くしたい」という想いを持っています。
しかし、その方法はそれぞれ違います。
そんな時、どうやって意見をまとめ、関係者みんなが力を発揮できる形にしていくか――それがとても難しく、でも一番大事なことだと思います。
そのプロセスがうまくいき、患者さんの回復に繋がったとき、言葉にできない達成感がありました。
また、この時期に得難い経験をさせてもらいました。
それは、組織のビジョンやミッションをチームの一員として日々感じながら仕事をすることができたということです。
スタッフみんなが「患者さんを無事に回復させる」という共通の目標に向かって各自の持ち場で懸命に動くだけでなく、組織全体が今どう動いているかに目を向け、自分が今何をすべきか考えている、そんな環境でした。
この時期は手術件数が急増していたにも関わらず、手術室全体の勤務環境は改善していました。
当時の職場がなぜこのような環境にあったかについて振り返って考えてみると、一番の理由はリーダーの姿勢です。
課題に対し前向きに取り組んでいる背中、そして周りを大切にしあう空気づくり、それらがあれば現場は動く、そう信じられるようになりました。
「早く行きたければ一人で行け。遠くへ行きたければみんなで行け」。
私はこの言葉のとおり、仲間と一緒に歩むことに、この上ない喜びを感じます。
まだまだ未熟ですが、こうした経験が、今の私の「仕事の流儀」の原点です。
自分の“ふるさと”である津山に重ね合わせて考えてみても、すべての人が「このまちを良くしたい」という想いを持っています。
でも、その方法はそれぞれ違います。
そんな時に、どうやって意見をまとめ、関係者みんなが力を発揮できるようにしていくのか。
チームの中で、役割は違っても想いはひとつ。
「みんなで遠くへ行く」ために、私は仲間を信じ、協力し合いながら力を尽くしていきたい。
そう決意しています。
――この時代に津山に生きるものとして、役割が違っても想いはひとつです。
学会発表
麻酔科後編